こんにちは。今日は、仕事の現場で本当によく起きる“あるある”の話をします。
テーマは「言葉の一人歩き」
「そんなのどこでも起きてるよ」と思うかもしれませんが、これが放置されると組織の健康状態はあっという間に悪くなります。
なぜかというと、言葉から「背景」や「意図」が抜け落ちるだけで、本来アドバイスだったはずの言葉が、ただの「拒絶」や「攻撃」に変わってしまうからです。
本人は良かれと思って言った。聞く側も真面目に受け取った。
なのに、結果として摩擦だけが残る……。
今日は、そんな「伝言ゲームの悲劇」を防ぐためのお話です。
■ 「上司の意見」は劇薬。取り扱いを間違えると不健康になる
昔働いていた会社で、今でもよく覚えている現象があります。
それが、「上司の○○さんが言ってた」という魔法の言葉が、本人の意図を離れて暴走してしまうこと。
もちろん、上司の意見を確認して判断を仰ぐのは悪いことではありません。意思決定のスピードが上がる場面もあります。
ただ、要約の仕方を間違えると、チームの空気や判断がどんどん不健康になってしまう。
当時の経験から、僕はそう痛感しています。
■ みんな正しいのに感情がこじれる時、だいたい「理由」が抜けている
備品の購入みたいな、一見シンプルな会話でも事故は起きます。
スタッフ:「新しい作業用のデスク、このタイプを導入したいです!」
中継役:「あ、その机、上司の○○さんがダメって言ってましたよ」
スタッフ:「えっ……(せっかく選んだのに否定された……)」
これ、表面だけ見ると“上司vsスタッフ”の対立ですが、実は情報の切り取りが起きているだけだったりします。
上司の本音:「その机、高さ調節ができないから腰を痛める社員が出るかも。別のタイプにしよう」という配慮。
中継役:「ダメと言っていた」という結論だけを抽出。
同じ日本語ですが、理由が抜けるだけで、相手には「否定」という感情だけが残ります。
これでは、次から自発的に提案しようという気も失せてしまいますよね。
■ 最大の落とし穴:意味のねじれは「小さなコミュニティ」ほど起きやすい
さらに厄介なのが、考え方や価値観に関わるテーマです。
「こういうケースではAがいい」という論点の話をしていたはずが、別の場所では「あの人はA以外認めないと言っていた」という人格や断定の話に変わってしまう。
画像でもリンゴを例に出していますが、これが本質です。
店主:「リンゴは今ないけど、夕方には届くよ」
伝達者:(ハサミで切り取って)「売り切れです」
こう伝わった瞬間、お客さんは「じゃあ他のお店に行こう」と去ってしまいます。
「少し待てば手に入る」という大切な背景が消えたことで、次の行動も感情も180度変わってしまう。
仕事の会話でも、これと同じことが毎日どこかで起きています。
■ 相手が“理不尽”に見える現象を防ぐには?
僕の感覚だと、この「伝言ゲーム」を完全にゼロにする魔法はありません。
でも、情報の橋渡しをする人が少しだけ意識を変えるだけで、状況は激変します。
【誤解をゼロに近づけるチェックポイント】
・引用のルール: 「○○さんが言ってた」で思考を止めず、背景をセットで添える
・理解の責任: 誰かの意見を引用するなら、自分でも説明できるまで意図を確認する
・確認の習慣: 結論だけを聞いたとき、「その背景は何かな?」と一歩踏み込む
特に「背景」をセットにするだけで、職場の空気は急に平和になります。
■ 今日のまとめ:背景は“言い訳”じゃなくて“会話を前に進める道具”
背景を説明するのは、時間がかかるし面倒に見えるかもしれません。
でも、僕は逆だと思っています。
背景を共有するのは、同じゴールを、同じ納得感で見てもらうため。
次の会話から、ぜひこの一言を足してみてください。
・「どういう背景で、そう仰っていましたか?」
・「(伝えるときに)その理由は、こうらしいですよ」
これだけで、不必要な摩擦が減り、会話がキャッチボールに戻ること、普通にあります。
立場が上がるほど、僕自身の言葉も一人歩きしやすくなります。
だからこそ僕は、意図とセットで伝える「優しさ」を忘れないようにしたい。
一緒に、背景まで届く会話を増やしていきましょう!